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2020.12.07
厚労省・内閣府懇談 コロナ禍で実施

11月16日に、厚生労働省内の会議室にて、厚労省・内閣府との懇談を行ないました。厚労省から社会援護局福祉基盤課の浄土さん・子ども家庭局保育課の舩水さん、内閣府から子ども・子育て本部の有川さん・横澤さん・新野さんに出席いただきました。経営懇からは、石川会長の他、役員の安川さん・川端さん・飯田さんが参加し、現場の実態と要望内容について訴えました。

◆主な要望項目と回答

1.コロナ禍で保育の役割を果たすための条件改善
①「3密」を回避し、災害時に子どもの命を守るために、保育所の増設による定員増を前提に、職員配置基準の見直しを求める
0歳児:2対1    3歳児:12対1
1歳児:3対1    4・5歳児:20対1
2歳児:5対1
②面積基準を引き上げ、倍加すること

回答→国が定める最低基準(設備運営基準)に、自治体が上乗せすることは妨げない。引き続き「質の向上」にとりくみたい

③職員の処遇改善、大幅に引き上げること

回答→2013年度から処遇改善を進めてきた。さらなる改善は必要だと思うが、財源の問題と事業者の努力が課題。

④国の責任で「いつでも、どこでも、何度でも」PCR検査を受けることが可能な体制を求める

回答→行政検査として1日8万人検査できるところまでひろげてきた。検査対象も法律に基づき、クラスタ発生状況に応じて対応できるようにしている。都道府県と相談を。

⑤特別保育事業~コロナ禍の自粛保育による減収にならないよう例年並みの補助を求める

回答→4月17日事務連絡を参照(できる限りの支援をしたと市町村が認めれば交付金の対象)

⑥コロナ感染クラスターの発生や災害等により保育園が休園になった場合、看護師、消防士など社会的なインフラを支える保護者のための保育を、国・自治体で対応すること

回答→代替保育は市町村の判断で実施。国からの補助は出ている。

⑦感染拡大から子どもと職員を守るため、必要な物品を優先的に支給すること

回答→都道府県の備蓄品の活用を

2.処遇の抜本的な引き上げ

①「処遇改善加算Ⅱ」は廃止し、本俸の大幅な引き上げが可能になるよう、公定価格の人件費積算額の引きあげを求める 

回答→一般的な引き上げと技能への対応と両方必要。格差改善のため柔軟な配分ができるようにしたい。

②保育所における「チーム保育推進加算」について、職員の平均勤続年数要件(12年以上)の撤廃を求める。
3歳以上児の職員配置は、幼稚園と同じく1クラスあたり、専任教諭(保育士)を1名配置すること。

回答→新制度に統合する前の、旧制度を引きずっているため違いがある。

③人事院勧告の引き下げ分を公定価格に反映することがないよう求める

回答→公定価格にどのように反映するか未定。リンクはする。しかし実質的に下がらないように配慮したい(検討中)。

④全国どこでも同じ保育が可能となる地域区分。

回答→同様の要望は聞いている。財源もからみ全国一律は難しい。格差是正は課題。

⑤職員配置基準を改善するとともに、感染症対策等に対応できる正規看護師の配置と、無償化等にともない急増する事務業務を行う体制を確保するために正規事務職員を配置するよう求める

回答→感染症対策には嘱託医。保育の周辺業務の支援で補助者雇上げ補助やICT化補助。

⑥離乳食対応、アレルギー対応のため、90名定員以下の保育所にも調理員3名の配置を求める

回答→栄養管理加算で対応を

⑦「退職手当共済制度」存続と拡充を求める

回答→2021年度以降について検討中(来年度概算要求に組み込んではいるが確定ではない)

⑧「積み上げ方式」による公定価格を堅持するとともに、単価水準の引き上げを求める。

回答→様々な団体から、要望をいただいている。現時点では包括方式導入といった議論はしていない

3.保育料「無償化」、及び給食費徴収の改善を求めます。

①幼稚園、認定こども園と同様に保育所も満3歳になった時点から無償化の対象にすること。

0歳児から2歳児も、早期に「無償化」すること。

回答→0~2歳児は非課税世帯を対象と限定。待機児童対策を優先。

②無償化において食材料費もふくめて無償化とすること。

回答→以前から一部は徴収していた。在宅の子育て世帯とのバランス、義務教育でも授業料はゼロでも給食費は徴収している。負担軽減は免除制度の活用を。