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2018.11.14
保育の無償化~政府の進める無償化には大きな問題

幼児教育・保育の無償化について、新聞各紙が報道をはじめ、2019年10月の消費税率10%への増税に合わせて実施される無償化の内容が徐々に明らかになってきました。

食材料費は実費負担化?

 朝日・毎日新聞(11/9付)は、幼稚園に合わせるために保育所の給食費(食材料費)を無償化の対象から外して、実費徴収化することを政府が方針化すると報道しました。また、朝日新聞(11/8付)は、政府が無償化に必要な財源の約半分を市町村負担とする方向で検討しているとして、国が言いだした無償化の財政負担を市町村に強いることに自治体から反発の声があがっている、と報道しています。

政府の進める無償化(案)では混乱をまねく

保育の無償化は保護者をはじめ保育関係者の願いでもありますが、このままでは、さまざまな混乱と、施策の後退が予測されます。

保育所は制度発足以来、3歳以上児の副食費、3歳未満児の主食・副食費を公費負担の対象にしてきました。多くの保育関係者が、給食は保育の一環であるとして、さらなる拡充を求めてきました。食材料費全体の実費負担化は、その保育関係者の願いに逆行するものであり、児童福祉としても明らかな後退です。なにより、低所得者層を中心に負担増を引き起こしかねず、無償化とは矛盾します。

実費徴収となれば、保育所にはあらたに「給食費徴収実務」が加わることになります。ただでさえ、事務職員配置の費用が不十分な中で、給食費の徴収実務が増えることは大きな負担です。保護者との分断を招くことも予想されます。さらに、無償化といいながら、0~2歳児はほとんどの世帯が対象外であるという問題や、公立保育所等の負担はすべて市町村負担となるため民営化・統廃合が進むのでは、という懸念もあります。

声を届けよう!なかったことにされないように!

こうした声は、国に届けなければ、ないものとされてしまします。全国保育団体が提起するハガキ運動・「幼児教育・保育の無償化に関わる要望」署名にとりくみ、声を届けましょう。

●ハガキ運動・・・総理大臣・厚労大臣・規制改革担当大臣・内閣府子ども子育て本部にハガキで要請
        4枚1組(30円)です。全保連・経営懇までご連絡ください。
        ★ネットでも意見を届けよう
        (詳しくは、全保連ホームページへ>>>

●「幼児教育・保育の無償化に関わる要望」署名・・・

  ①紙で署名の方はPDFをプリントアウトし、FAXで全保連・経営懇まで

  PDFはこちら>>>幼児教育・保育の無償化に関わる要望書

  ②メール 上記の全保連ホームページに、メールで送れるフォームが掲載されています。