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政府は、3月28日に待機児童解消にむけた緊急対策を発表しました。この間、「保育園落ちた、日本死ね」というブログでの発信をきっかけに、保育が社会的な問題として大きくクローズアップされ、国会でもとりあげられる事態になっています。そうした動きをうけて、政府としての対応を緊急に打ち出さざるをえなくなりました。
資料:待機児童解消に向けた緊急対策(3月28日発表)>>>3月28日待機児童解消緊急対策(厚労省)
規制緩和と詰め込みで、現場に犠牲を強いる「緊急対策」
しかし、その内容は、これまでの政策と大きく変わるものではありません。具体的には、①小規模保育事業の定員弾力化など規制緩和で受け入れ数をふやす、②一時預かりを定期利用できるようにする、③企業主導型保育事業の積極的展開、などが主な内容です。 また、国の基準以上に保育士を配置している自治体には国基準まで引き下げて子どもを受け入れるよう要請しています。
今ある施設になるべく多く受け入れさせる、そのために保育士配置の弾力化も含め、様々な規制緩和策を推し進めるという対策が、待機児童解消につながるのでしょうか。むしろ、子どもの保育環境の悪化や、保育者の労働強化がすすみ、保育事故の危険性が増加したり保育士不足に拍車がかかることになりかねません。そうなれば、さらに待機児童解消が遠のくことになります。会員園のみなさん、現場の実感はいかがでしょうか。
これ以上その場しのぎの対策を続けてはいけない!
待機児童解消には、その場しのぎの対策ではなく抜本的な対策が必要です。自治体の責任で、ゼロ歳から就学前まで安心して預けることができる認可保育所を増設することが基本ではないでしょうか。子どもの数は減ると言われていますが、保育を必要とする子どもは増え続けています。現場の状況や、地域の保護者・子どもの現状を、保育園側としても発信していくことが求められています。特に、自治体が独自で配置基準を上乗せしている場合、園長会など地域ぐるみで、基準の切り下げではなく抜本的な待機児童対策を国に要請するよう、自治体に働きかけることも必要です。
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