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2013.09.17
待機児童(2013.4.1現在)22,000人~厚生労働省発表

厚生労働省は、9月12日に、今年度当初時点での待機児童数を2万2,741人と発表しました。

発表資料はこちら>>>厚労省 待機児童数調査(2013.4.1)

待機児童減少!? 実態は反映されているのか!?

 昨年より2000人減・3年連続の減少というものの、待機児童の定義を厚労省が変更して以来、認可保育所に入れない子どもの数は明らかにされず、待機児童の実態は正確に反映されていません。横浜市のように待機児童ゼロといっても、認可保育所に入れず育休を延長した場合ややむなく認可外施設等を利用している場合も待機児童とは数えないため、実質的には待機児童は解消されていません。

新制度施行後、待機児童はどうなる?

 新制度のもとで、児童福祉法第24条第1項では市町村の保育実施義務が明記されていますが、2項は認定こども園等で保育を確保するための措置を講じればよいだけで、市町村の責任があいまいになっています。1項と2項で市町村の責任の度合いが明らかに違うことが法文から読み取れます。

 しかし、入所申し込みも一緒に市町村で受けつけるなど、1項と2項を一緒に扱うことで1項の市町村責任をあいまいにしようとしています。そうなると、待機児童数を把握し解消するために対応する義務も明確ではなくなり、結果として、待機児童は明確にされず保育を受ける権利が保障されない可能性は大、と言わざるをえません。

 あらためて、24条1項の意味・役割をふまえ、市町村責任が明確な保育所として存続する意義を確認しましょう。保育所の存在は、新制度のもとでも、保育所に入れない子どもの数を把握し保育を実施するよう、自治体に求めることを可能にし、保育を受ける権利の保障につながります。